こんにちは。
まるく つなげる デザイン
Marukuのグラフィックデザイナー
柴崎久美子です。
先日の台風15号の被害、大丈夫でしたでしょうか?
うちはマンション内の木が1本折れていました。
被災された方に心からお見舞い申し上げます。
今日は校正についてのお話です。
"校正"と一口に言っても、広告か出版か
業界によって多少定義が違うのですが、
要するに"入稿本番直前のチェック"というような意味あいのものです。
「校正紙」一つとっても、「初校」、「ゲラ」、
「色校」、「文字校」などたくさんの種類や言い方があったり、
「校正記号」という、校正の時だけしか使わない、
けれど重要な記号もあります。
字や文章の正誤はもとより、語感や文字数の適正化なども
校正に含まれますが、
ひとまず重要なのは事実があっていることです。
これは知り合いのデザイナーさんの話ですが、
パンフレットにもらった情報をもとに年表をレイアウトした際、
試しに一つ一つの出来事を公の機関の情報元にネットで確認してみたところ
A4の1ページにぎっしり書かれた情報の半分は
間違いだったということがあったそうです。
例えば
お相手先から受け取った情報には
19〇〇年 〇〇県〇〇市 空き巣被害戸数 200件
とあり、省庁運営のサイトで調べたら実際は600件近くで、
この場合被害規模が大きく変わっちゃうのです。
特に文字量が多い原稿や連絡先、事実確認の必要な記載事項などは
よく校正したいものです。
参考までに、私がしているコツをお伝えしますと、
-
まず疑ってかかる
(重箱の隅をつつく気持ちで原稿を見る。)
-
実際に紙面にプリントアウトする
(モノクロで印刷すると視覚に入ってるく色の情報を減らせ、校正チェックに集中できます。)
-
声に出して原稿と指差しして見比べる
(原稿は何月何日、誰からもらったものか?印刷紙にメモして
日付ごとにクリップしておくとあとで流れが把握しやすいです。)
-
事実確認もする場合は、信頼に足る情報先で確認し、どこから得た情報かを控えておく
(できれば1次情報での確認をお勧めします。
WikipediaやNaverまとめではなくその大元になった書籍やサイトを見ること。)
-
赤ペンなど決まった色ではっきりと記入
(正しい新たな情報ははっきり誰もが読める字で書くといいです!
くずし字やつながったような文字はNGです。)
かくいう私も何度見ても見落としがしょっちゅうあり、
もしできるなら
- 原稿に関してまっさらな他人に見てもらう
をするといいです!
原稿を見すぎると原稿を疑う力が弱っちゃうようなのです。
集中力の冴えてる午前中などに校正する、など
自分のバイオリズムにも工夫も必要かもです。
忙しい時ほど校正をカットしたくなりがちですが、
信頼できる情報を発信する上でも
校正は大事だね!というお話でした。
ではまた書きます!